「HYROXに出てみたいけど、どんな種目があるの?」「自分に完走できるか不安…」そんな方のために、この記事ではHYROX(ハイロックス)の全8種目をひとつずつ徹底解説します。
HYROXは1kmのランニングと8つのワークアウトを交互にこなすフィットネスレース。合計8kmのランと8種目をクリアすればゴールです。完走率は99%以上と言われており、運動経験を問わず誰でも挑戦できるのが魅力です。
この記事では、各種目のルールとコツ、効果的なトレーニング法まで、現役コーチの視点でわかりやすくお伝えします。
HYROXのレース構成|1kmラン×8種目のフィットネスレース
まずはHYROXの全体像を押さえましょう。レースの流れは以下のとおりです。
1km ラン → 種目1 → 1km ラン → 種目2 → … → 1km ラン → 種目8 → ゴール
つまり、合計8kmのランニングと8つのワークアウト種目を交互に繰り返します。全部で約12〜16kmの距離に相当する運動量です。
カテゴリーはOpen(個人)、Doubles(ペア)、Relay(4人チーム)の3種類。初心者にはDoublesやRelayがおすすめです。種目の重量や回数はカテゴリーや性別によって異なります。
では、8つの種目を出場順に詳しく見ていきましょう。
HYROX全8種目を順番に解説
種目1. スキーエルゴ(SkiErg)1,000m
最初のワークアウトはスキーエルゴです。スキーの動きを模したマシンで、1,000mを漕ぎます。

主に使う筋肉は広背筋・上腕三頭筋・体幹。全身を使って引き下ろす動作ですが、腕だけで引こうとすると後半バテます。コツはヒンジ動作(股関節の屈伸)を使って体重で引くこと。クロスフィットでもおなじみのマシンなので、日頃から練習している方は有利です。
- 距離:1,000m
- 主要筋群:広背筋、上腕三頭筋、体幹
- 攻略のコツ:腕だけでなく体幹と体重を使う。序盤からペースを上げすぎない
種目2. スレッドプッシュ(Sled Push)50m
重いソリを50m押して進む種目です。脚力と体幹の強さがダイレクトに問われます。

男性Openカテゴリーでソリの重量は約152kg、女性Openで約102kg。見た目以上にハードで、HYROXの中でも最もタイムに影響する種目のひとつです。
攻略のポイントは低い姿勢をキープすること。腕を伸ばしてハンドルを押し、体を斜め前に倒して脚で地面を蹴ります。途中で止まると再スタートが非常にきついので、ペースが落ちても足を止めないことが重要です。
- 距離:50m
- 主要筋群:大腿四頭筋、臀筋、体幹
- 攻略のコツ:低姿勢を維持。止まらず一定のペースで押し続ける
種目3. スレッドプル(Sled Pull)50m
プッシュの次は、ロープを手繰り寄せてソリを50m引っ張る種目です。

足を踏ん張りながらロープを引く動作で、握力・背中・体幹をフルに使います。男性Openで約103kg、女性Openで約78kgの重量を引きます。
コツは足を広めに構えて重心を低く保つこと。ロープを引く際は、手のひらではなく体全体の引きを意識しましょう。握力が先に尽きるケースが多いので、デッドリフトやロープクライムの練習が有効です。
- 距離:50m
- 主要筋群:広背筋、前腕(握力)、体幹
- 攻略のコツ:広いスタンスで重心を低く。握力温存のため体全体で引く
種目4. バーピーブロードジャンプ(Burpee Broad Jump)80m
バーピー(腕立て伏せの姿勢からジャンプ)を前方への立ち幅跳びと組み合わせ、80mの距離を進む種目です。
体力的にも精神的にも最もキツいと言われるハイロックスの種目のひとつ。1回あたりの前進距離は約1.5〜2mなので、40〜50回以上のバーピーをこなす計算です。
攻略のカギはペース配分。序盤に飛ばしすぎると後半に脚が動かなくなります。「胸をつける→立ち上がる→前に跳ぶ」のリズムを一定に保つことが大切です。
- 距離:80m
- 主要筋群:全身(特に大腿四頭筋、臀筋、肩)
- 攻略のコツ:一定リズムを維持。ジャンプは高さより前方距離を意識
種目5. ローイング(Rowing)1,000m
ローイングマシン(エルゴメーター)で1,000mを漕ぎます。

脚・背中・腕を順番に使う全身運動で、正しいフォームが効率に直結します。「脚→背中→腕」の順で力を伝えるドライブ動作が基本です。
スキーエルゴと同じく、ここで力を使いすぎると後半の種目に響きます。ストローク数を抑えて1回の出力を大きくする「低レート・ハイパワー」の漕ぎ方がおすすめです。
- 距離:1,000m
- 主要筋群:大腿四頭筋、広背筋、上腕二頭筋
- 攻略のコツ:脚で押す意識。ストロークレートは24〜28程度で安定させる
種目6. ファーマーズキャリー(Farmers Carry)200m
両手にケトルベルを持ち、200mを歩いて(または走って)運ぶ種目です。男性Openで片手24kg×2、女性Openで片手16kg×2。
一見シンプルですが、200mは想像以上に長い距離です。握力と体幹の持久力が試されます。
攻略のポイントは肩を下げてしっかり胸を張る姿勢。猫背になると握力の消耗が早くなります。途中で置くと再開が大変なので、できるだけノンストップで運びきりましょう。クロスフィットのWOD(ワークアウト・オブ・ザ・デイ)でもよく登場する動作です。
- 距離:200m
- 主要筋群:前腕(握力)、僧帽筋、体幹
- 攻略のコツ:胸を張って姿勢をキープ。できるだけ途中で置かない
種目7. サンドバッグランジ(Sandbag Lunges)100m
サンドバッグを肩に担ぎ、ランジ(片足ずつ踏み出す動作)で100m進みます。男性Openで20kg、女性Openで10kgのサンドバッグを使用します。

レース後半のこの種目は脚への負担が非常に大きい。すでに6kmのランニングと6つの種目をこなした脚で100mのランジは、想像以上にきつくなります。
コツは歩幅を一定にして膝が前に出すぎないようにすること。後ろ足の膝を地面に軽くタッチさせるリズムで進みましょう。日頃のスクワットやランジの練習量がそのまま結果に出る種目です。
- 距離:100m
- 主要筋群:大腿四頭筋、臀筋、体幹
- 攻略のコツ:一定の歩幅とリズム。膝が前に出すぎないフォームを意識
種目8. ウォールボール(Wall Balls)
最後の種目は、メディシンボールをスクワットの勢いで壁の高い位置にあるターゲットに投げる動作の繰り返しです。男性Openで6kgボール×100回、女性Openで4kgボール×75回。

フルスクワットからのスロー動作を75〜100回繰り返す、ハイロックスのフィニッシャーにふさわしい種目。これを超えれば、あとは最後の1kmランでゴールです。
攻略のカギはスクワットの深さを一定に保つこと。浅くなるとノーカウントになる場合があります。「しゃがむ→投げる」のリズムを崩さず、20〜25回ずつのセットで区切ると精神的にも楽になります。
- 回数:男性Open 100回 / 女性Open 75回
- 主要筋群:大腿四頭筋、臀筋、肩、体幹
- 攻略のコツ:スクワットの深さを一定に。20〜25回ごとに区切って進める
ハイロックスの種目別トレーニング法|ジムでできる練習メニュー
HYROXの8種目を攻略するには、ランニング力とファンクショナル(機能的)な筋力の両方が必要です。以下に、ジムで取り入れやすいトレーニング例を紹介します。
有酸素系(スキーエルゴ・ローイング・ラン)
- 週2-3回のランニング(5〜10km、ハーフマラソンペースを目安に)
- スキーエルゴ・ローイング各1,000mのインターバル練習
- ラン→マシン→ランの複合トレーニングで「走った直後に漕ぐ」練習
筋力系(スレッド・ランジ・ウォールボール)
- バックスクワット、フロントスクワット(脚力の土台づくり)
- デッドリフト、ファーマーズキャリー(握力・体幹)
- ウォールボール50〜100回を通しで練習
- ウォーキングランジ(重りを担いで距離を伸ばしていく)
複合系(バーピー・全体の持久力)
- バーピー30〜50回のタイムトライアル
- EMOM(毎分スタート)やAMRAP(時間内最大回数)形式のサーキット
- クロスフィットのWODはHYROXのトレーニングと非常に相性が良い
実は、クロスフィットのトレーニングはHYROXの種目と驚くほど共通点が多いのが特徴です。スクワット、デッドリフト、ローイング、ウォールボール、バーピーはクロスフィットの定番メニュー。日頃のWODがそのままハイロックスの種目対策になります。
クロスフィット尼崎は関西最大級のHYROX Training Clubとして、HYROX出場を目指すメンバーを多数サポートしています。専用のトレーニングプログラムに興味がある方は、HYROX Training Clubの詳細をご覧ください。
よくある質問
Q. HYROX初心者でも完走できますか?
はい、HYROXの完走率は99%以上です。制限時間もないため、自分のペースで進めばほぼ全員が完走できます。初めての方にはDoublesカテゴリー(2人で種目を分担)がおすすめです。
Q. ハイロックスの種目はどのくらいの時間がかかりますか?
平均的な完走タイムは1時間30分〜2時間程度です。トップ選手は1時間を切ることもありますが、初参加の方は2時間前後を目安にペース配分するとよいでしょう。
Q. HYROXのトレーニングはどこでできますか?
スキーエルゴ、ローイングマシン、ウォールボールなどHYROXの種目に必要な器具が揃っているジムが理想です。クロスフィットジムにはこれらの器具がほぼ全て揃っており、WOD自体がHYROXの種目対策になります。尼崎・大阪エリアでは、クロスフィット尼崎のHYROX Training Clubで専門的なトレーニングが可能です。
Q. 種目の重量は変えられますか?
いいえ、各カテゴリーごとに重量は固定されています。ただし、カテゴリー(Pro / Open / Doubles / Relay)によって重量が異なるため、自分のレベルに合ったカテゴリーを選ぶことが大切です。
まとめ:8種目を知れば、HYROXはもっと楽しくなる
HYROXの8種目をまとめると、以下のとおりです。
- スキーエルゴ — 1,000m(上半身+体幹)
- スレッドプッシュ — 50m(脚力)
- スレッドプル — 50m(背中+握力)
- バーピーブロードジャンプ — 80m(全身持久力)
- ローイング — 1,000m(全身)
- ファーマーズキャリー — 200m(握力+体幹)
- サンドバッグランジ — 100m(脚力+体幹)
- ウォールボール — 75〜100回(脚+肩)
大切なのは、どの種目も「正しいフォーム」と「ペース配分」がカギだということ。レース本番で初めて触る器具がないように、事前に全種目を練習しておくことが完走への近道です。
クロスフィット尼崎では、HYROXの種目で使うスキーエルゴ、ローイング、ウォールボール、スレッドなどの器具を完備。コーチ指導のもと、実践的なHYROXトレーニングに取り組めます。JR尼崎駅から徒歩4分、体験レッスンは3,300円(税込)です。
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